子供の頃から「一体、何の建物だろう?」と、ずっと疑問に思っていた施設に行ってまいりました。
ちょうど京王線の高尾駅から南の方角に見える、金色のインドっぽい塔のような建物。昔からあるにもかかわらず、親や友人に聞いても、「お寺じゃない?」とか、「回転レストランらしいよ?」など答えはあやふやで、誰も知らない不思議な建物。。
今やネットで何でも答えが出てくる便利な時代。調べてみました。
高尾みころも霊堂は、産業災害により殉職されたかたがたの尊い御霊をお慰めするため、労働福祉事業団が、昭和47年6月に労災保険法施行20周年を記念して建立したものです。
(厚生労働省HPより)
正式には「高尾みころも霊堂」言う、国の慰霊施設でした。
この施設には、労働中の事故や労働が元で亡くなられてしまい、労働災害に認定された方々の遺骨や遺品が納められているそうです。(このような方を「産業殉職者」と言います。)
知らなかったとは言え、これまで軽率に扱ってしまっていた自分を恥じるとともに、この施設が世間にあまり周知されていない理由が少し分かった気がします。
ネットで色々と調べたところ、敷地は公園のように整備され一般開放もされており、池の鯉にエサやりなどが出来るようです。
三連休で天気も良かったので、子供を連れて行ってみました。
逆光で見えづらいですが、かなり広い広場になっています。
霊堂の手前に大きな池があり、鯉や亀がいます。
近付くとすぐに寄ってきます。かなりの数です。
鯉の餌は管理棟の中で無人販売しています。1袋50円でした。
敷地内にある高尾天神社
頂上には菅原道真公の像があります。
この日は工事をしていたので下から撮影のみですが、日本一デカい天神様らしいです。
慰霊碑です。「産業災害根絶の誓い」とあります。
慰霊碑には、昭和47年から令和4年までの年度ごとに祀られた産業殉職者の数が刻まれています。近年では自死や過労死による労災認定が激増しているようですが、過去には労災死と認められなかった無念の方がどれだけいたのでしょうか。
慰霊堂です。
この中に産業殉職者の方々の遺骨や遺品が納められているそうです。(中に入ってよいのかよく分からなかったので、外からお祈りだけさせて頂きました。)
駐車場もあります。けっこう広いです。
この日は休日にもかかわらず、人もほとんどいませんでした。自然豊かで静かな所ですが、春には桜祭り、夏には花火大会で賑わうようです。
お亡くなりになった産業殉職者の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
<おわり>